番外編その1 副理事 山内滋晴のラグビー観戦レポート

■ NPO 法人チェックの副理事 山内滋晴が、車椅子で秩父宮ラグビー場へラグビーを観戦しに行ったときのレポートです

少し前の話になりますが2017年2月25日に人生で初めて「ラグビー観戦」に行ってきました。車椅子利用者である私がチケットを購入するところから観戦に至るまでに体験したあれこれをお話ししたいと思います。

観戦にあたり、ラグビー協会様、サンウルブズカスタマーセンター様にとても親切で丁寧なご対応を頂きました。この場を借りて御礼申し上げます。

●チケットの購入

流れをまとめると次のようになります。

1)秩父宮ラグビー場に車椅子利用者の観戦について問い合わせる。

→「それについてはラグビー協会に聞いてください」( 電話番号を教えてもらう)

2)サンウルブズカスタマーセンターに電話する。

◆車椅子席は2ヶ所あること、車椅子利用者は無料で、介助者は自由席のチケットで入場できること、介助者はパイプ椅子での観戦となること等説明を受ける。

◆健常者2名も一緒に観戦したいと伝えると、車椅子席に近い座席を手配してくれるとの事。

◆車で行きたい旨伝えると、事前に登録すれば会場まで行けるとのことだったので、車種・色・ナンバーを登録する。

◆入場の際に必要な整理番号をもらう。( 当日インフォメーションセンターでその番号を伝えればわかるようになっているとの事)

3)試合1週間前くらいにチケットが送られてくる。

チケットの購入にあたってはとても親切に対応して頂きました。特にサンウルブズカスタマーセンターの方は本当に気持ちよく対応して下さり、とても嬉しかったです。

●秩父宮ラグビー場 入場~着席まで

当日、車で秩父宮ラグビー場に向かうと会場周辺はすごい人混みで、歩道から人があふれるほどでした。駐車場に入るゲート前に行くとすぐに警備員の方がゲートを開けて下さり、すんなり入ることができました。

▲駐車場は正面のゲートから入ってすぐの場所に2台用意されています。ゲートのそばにいる係の人に声をかけなくても予め電話で登録してあったせいかスムーズに入れました。

ただ、TV 局などの車もたくさん駐車しているので車椅子の乗り降り、移動など注意が必要です。※出来ればもう数台分のスペースがもう少し奥の方にあるといいですね。

車椅子利用者が入場する際、現地のインフォメーションセンターで整理番号を言えば通してもらえると聞いていたので、車をとめてからまずはインフォメーションセンターを探しました。しかしそれらしき所が見当たりません。

スタッフの方に聞いてみてもわからない様子。テントの一角に行くように言われ、そこで事情を説明するも「そうなんですか」という反応。

連絡が伝わっていないのかとちょっと心配になりましたが、「どうぞそのまま入場してください」と言われたので入場口に向かいました。

駐車場から入場口へ行くには2つのルートがありました。ひとつは一般客のルートですが、あまりの混雑でとても車椅子では行けない状態だったので、再びスタッフの方に聞くと関係者用と思われるルートを教えてくれたのでそちらから向かいました。

▲駐車場から会場へ行くには選手などが通る正面玄関前(関係車用ルート?)を通らないといけないのですが、この移動には少し注意が必要です。

送迎のハイヤーや出迎えのスタッフが大勢いるので邪魔にならないように通り過ぎましょう!

▲そのまままっすぐ進んでください。

入場口ではチケットを見せるのですが、車椅子利用者である私はチケットがないので事前に教えられた整理番号をスタッフの方に伝えました。

しかし、スタッフの方は状況がわからない様子でした。少しお待ちくださいとのことで、10分ほど待つと「どうぞお入りください」と言われ無事に入ることができましたが、結局整理番号を確認されることはありませんでした。

▲チケットを渡し入場完了すると、この後「段差」と「坂」が待ち構えています。入場口から席まではなかなかのアップダウンがあり、人混みの中を車椅子で進むのはかなり大変でした。

▲おそらく、ケーブルをまたぐための段差スロープ。これが結構高い(汗

▲そのあと、かなり急な下り坂があります。介助者がいてもブレーキが効かないかもしれないので注意してください。※写真で見るより急な坂です。

▲そのあと今度は上り坂になります。

しばらく行くと車椅子のマークが見え、スタッフの方に声をかけると席に通してくれました。この時、私たちが入ったのはバックスタンド( 東スタンド) の南側の席で、私たちは9ゲート付近から入りました。こちらはアウェー側のようでした。

秩父宮ラグビー場座席案内

▲しばらく行くと「9ゲート」付近で車椅子の入り口が現れます。

▲介助者の方と一緒にこちらからお入りください。

▲車椅子観戦席は選手が間近で応援できる近さ!最前列で選手を間近に見ることができます。ただ、日を遮る物がなく天気の良い日はかなり暑くなるので、日除けグッズや飲み物が必須だと思いました。

一緒に観戦する友人達は車椅子席に近い指定席を取っていましたが、いつまで待っても来ません。それもそのはず、友人達の席はバックスタンドの北側( ホーム側) だったのです。

車椅子席は2ヶ所ありどちらにも入れるのですが、私たちは入場してすぐ目に入った車椅子マークの席に入ってしまい、そこが南側の席だということに気づきませんでした。

その後、友人とは連絡が取れ、南側の席から北側の席へ移動し無事に合流することができましたが、事前に指定席の位置を確認しておくべきだったと反省しました。

▲トイレは観戦席の真裏にあります。スロープもあるので安心ですね。

●退場

試合終了直後はファンの方がグラウンド際まで下りて来たりして車椅子席周辺は混み合います。来た道をそのまま戻るのですが、退場する人の混雑がすごいのでしばらく様子を見てから退場しました。

●その他気づいたことなど

◆2度目に観戦するときは、友人(健常者)4名と私たち、計6人で行くことになりました。カスタマーセンターに電話したところ、健常者のチケットは介助者1名、友人2名、計3名分しか手配できないとのことだったので、友人2名分は自分で手配することにしました。

手配してもらう一般席が9ゲート側か16ゲート側かわかった時点でなるべく近い席を取ろうと思っていましたが、確定するまでに時間がかかり、連絡が来たのは試合の1週間ほど前でした。近くの席が空いているか心配でしたが、カスタマーセンターの方に事情を話すと「まだ席が空いているので手配します」とのこと。ありがたくお願いしました。

◆秩父宮ラグビー場のホームページによると、「( 車椅子席の) 入場門、座席までのアクセスはイベントによって異なりますので、大会主催者にお問い合わせください。」とあります。

なので、今回のサンウルブズの試合に限った話かもしれませんが、駐車場から車椅子席までのルートには工夫の余地があるように感じました。今回は正面入り口側から南スタンド側を通るルートのみでしたが、北スタンド側も通ることができればより行きやすかったのではないかと思いました。また、「東入場口」から入った方が行きやすいように思いますが、これは駐車場の問題があるのかもしれません。

◆今回は2月、4月、5月と3回試合を観ました。初回はわからないことだらけで少々大変な思いしましたが、スタッフの方々は親切でしたし、2回目3回目と行くうちに要領もわかってきて余裕を持って楽しむことができました。4月の観戦時にはハーフタイムに選手が車椅子席に来てくれて、一緒に写真を撮ってもらえるという幸運が!何度も行くと少しずつルールもわかってきて、どんどん楽しくなっていきます。みなさんも是非一度観に行ってみてください!

▲4月の観戦の時、ハーフタイムに車椅子席に梶川選手(右)と江見選手(左)が遊びに来てくれました。

デ、デカイっ!カッコイイっ!!

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